3RD CERAMICS / 作り手の現場#004

kurashimeku

ペンダントライトやフラワーベースに皿など。

当店にも沢山のアイテムが並ぶ『3RD CEARAMICS』。大きなメーカーでもない、個人作家でもない。第3の陶芸のあり方を日々模索しながらモノづくりをされています。

そんな3RD CERAMICSの製作現場を訪ねてきましたのでその様子をお伝えしたいと思います。

工房見学

3RD CERAMICSは長屋さんと土井さんの2人で活動されています。

建物の外観は味のある雰囲気。この場所で数々の作品が生まれているのだと思うと何故だか少し不思議な感覚になります。トリップ感があると言いますか。

工房内には製作に必要な道具や作品がところ狭しに並びます。

まさにクリエイター、作り手の現場という感じです。

沢山の作品が作られてきたろくろ。

お皿などを製作する時に使う型。

2台の窯を使い製作されています。

窯は約800℃で素焼きしたのちに1200℃で本焼きを行います。

1日本焼きをした後には、すぐには取り出さずもう1日かけゆっくりと窯の温度を冷ましていきます。そして、さらにもう1日後に窯を開けて取り出すそうです。

置く位置によっても焼き上がりが変わるそうで、この器はこの場所に置かないと上手く焼けない。という事もあるのだとか。

その場所を探るのにもトライ&エラーが必要ですから全てが手探りのような製作なのだなと感じます。

2階には作品のストックが並んでいました。

新作の作品も見せてもらいました。石を積んだようなライトや、砕けた陶器の粒をまとめたお香立て。

お香立ての粒の色は釉薬は同じでも焼き上げる時の酸素量、酸化と還元の焼成の違いで仕上がりが変わるのだとか。

色々と製作の実験もされていて、あちらこちらに色々な試作品が置いてありました。

先ほどのお香立ての粒をマグに付けてみたのも実験とのこと。

第3の陶芸とは

3RD CERAMICSの作品は作家ほど個が出ている訳ではなく、かと言って大手メーカーのように均一化された製品でもない。その絶妙なバランスの理由がこの工房を訪ねて見えてきた気がします。既製品のような見た目ながら、作る過程は創意工夫に溢れ実に作家的です。

例えばペンダントシェード。シェードの内側にはろくろで挽いた跡があえて残されており、これはシェード毎に全く違った光の表情を演出します。

スープマグもあえて粗さが残った仕上げとなっており、塗装はマットでスベスベとした質感。この質感は小さい窯で焼かないと上手く出ないそうです。

製品と作家モノの間。まさに第3の陶芸の立ち位置のモノづくりだと思います。

ぜひ店頭でこの絶妙なバランス感覚をお確かめくださいませ。

記事URLをコピーしました